2013-2014年越し 沖縄<5> 波照間島 ゆったい2
この日は終日波照間島に滞在です。
この言葉を言い残し、気が向いた順から自転車に乗って、島の散策へ繰り出します。
五人旅とはいえ個々の興味はバラバラなので、個人行動万歳!
もともと団体行動が苦手です。
ちなみに、ピーマンと渋滞も苦手です。
お宿を出て集落をぷらぷら散策していると、三線の音色が聞こえてきました。
近所にある民宿の前で、旅行者と思わしき夫婦が揃って三線を爪弾いています。
なかなかの腕前にしばし耳を傾け、長閑なひと時を過ごさせていただきました。
ニシ浜
透明度の高い綺麗な海と真っ白な砂浜が1kmほど続く、波照間島随一のビーチ。
日本のベストビーチNo. 1に君臨するニシ浜の海の色は「波照間ブルー」と呼ばれ、光の具合によってミルクを混ぜたような水色になったり、透明に澄んだサイダーのような水色に見える絶景だそう。
日本のベストビーチNo. 1に君臨するニシ浜の海の色は「波照間ブルー」と呼ばれ、光の具合によってミルクを混ぜたような水色になったり、透明に澄んだサイダーのような水色に見える絶景だそう。
が・・・
波照間ブルー、どこ行った?
生憎の曇り空が、心底憎たらしいです。
この『ニシ浜』。
島の西にあるからそう呼ばれるのかと思っていましたが、実際は島のやや北に位置しています。
沖縄では、「北」=ニシ と言うとのこと。
・東 = アガリ
・西 = イリ
・南 = フェー /ペー /パイ/ハエ
・北 = ニシ
と、言うそうです。
太陽が上がってくる東は『アガリ』、日の入りする西が『イリ』。
これは納得できます。
『ニシ』については、古く大陸から人々が渡ってきた際に、降り立った方角が沖縄の北の地。
北はイニシエの人の方角・・・ということで、イニシエがいつしか『ニシ』に変化したそう。
一説なので、他の解釈もあるようです。
では、『フェー』は?
バリエーションが多い南ですが、その由来がよく分かりません。
どこかで、暖かい南風が吹く季節になると蝿が出てくるから南をハエと呼ぶようになったと聞きました。
ハエが変化して、フェーとかペーとかパイと言うとか。
・・・いまいち信用できません。
サトウキビ畑
島のあちこちに、背の高いサトウキビ畑が広がっています。
サトウキビの間を走り抜けて長閑な雰囲気に浸っていると、時間の流れがここだけゆっくりとしているような気がしてきます。
ついつい「♪ざわわ〜、ざわわ〜」という歌を口ずさんでみたり。
その先の歌詞は知らないので、ざわわ〜の箇所だけ延々とリピートです。
「どこから来たの?」と聞かれるなら解りますが、「京都から来たの?」とピンポイントで尋ねてきます。
京都っぽい要素なんて、どこにもない無い風体なんですけどね。
長閑な交流にほっこりした気持ちになり、サトウキビを自転車の籠に入れて先に進みます。
が、気付けばどこかでサトウキビを落としてしまったようで・・・。
タイヤが土を蹴ってしまったり、小石にタイヤを取られたりしてなかなか先に進めません。
更には、先程からずっと、緩やかな上り坂ばかり走っている気がします。
サトウキビ畑を抜けてぐるっと一周してみても、上り坂しかありませんでした。
上り坂があるということは、元の場所に戻るには下り坂があるはずなのに。
エッシャーの世界に迷い込んだような感覚になります。
なんだか心細くなってきた頃、エッシャーのサトウキビ畑で呑気に「♪ざわわ〜」と口ずさんでいるもう一人の迷子に出会いました。
あやふふぁみ
舌を噛んだような名前のお店ですが「あやふふぁみ」とは、日の出前や日没後、太陽の明るさと夜の暗さが混ざり合った空の時間を指す沖縄言葉とのこと。
豆やカボチャなどの島野菜に、波照間島産の黒糖を隠し味にした、甘みを感じるカレーです。
集落の入口でミナミに出会い、合流をします。
と思えば、その先にフクシマを発見。
そのまま四人でお宿に戻ると、既にトチギが帰ってきていました。
旅の前半分の洗濯をしたり、お昼寝をしたり。
2013年最期の晩餐は自炊をしました。
トチギとフクシマに至っては、どこかで遊んでいるようで姿すら見えません。
良いんです。
それぞれの得手不得手に依って、自然と役割があるので。
それぞれの得手不得手に依って、自然と役割があるので。
数字に強く計算が得意な相方は、プールしたみんなのお金を管理して支払い等をする会計係。
着ているTシャツに見覚えがあります。
昼間に近所の民宿で見かけた、三線を爪弾いていたご夫婦でした。
昨晩はご近所の別宿に泊まって、今日はこちらのお宿に越してきたとのこと。
趣味で三線をやっているそうで、演奏を聞かせていただいたり、即席三線教室を開いていただいたり、賑やかな時間を過ごしました。
波照間島星空観測タワー 星空ガイド
言わずもがな、日本最南の天文台です。
プラネタリウムも併設していて、季節と天気によっては南十字星を観測することも可能!
開館日は毎晩星空ガイドを行なっているので、波照間島に宿泊する際にはオススメのアクティビティです。
星空ガイドの時間に合わせて送迎してくれます。
周りに民家や街灯の光源が無い『波照間島星空観測タワー』は、ジェット気流や水蒸気などの障害も少ないそうで星空観測にうってつけの立地とのことです。
バスを降りて天文台に入ると、まずはガイドさんから一言。
ガイド「今夜は 雲が厚く星を望めない ため、館内で波照間島の星空案内をしてプラネタリウムを楽しんでいただきます!」
参加者「・・・」
でしょうね。
天気があまり良くなく、星が見えないことは承知していました。
それでもどこかで期待していたんです・・・。
が、この日は館内の展示物を見学しながらガイドさんの説明に耳を傾けます。
彼女の声がやたら大きく甲高いんです。
彼氏 <彼女の腰に手を回してナデナデ>
ガイド「この時期の波照間島では、南十字星を望むことができます」
彼女 「えぇー、嘘ぉー!やだぁー!」
周囲 (嫌なの!?)
彼氏 <彼女の腰に手を回してナデナデ>
ガイド「明け方は晴れる予報なので、もしかしたら見ることができるかもしれませんよ」
彼女 「えぇー、嘘ぉー!絶対見るー!」
周囲 (いいから、寝ててください)
彼氏 <彼女の腰に手を回してナデナデ>
ガイド「地平線ギリギリに一際輝く星を見つけてくださいね」
彼女 「えぇー、嘘ぉー!無理ぃー!」
かこね<堪えきれず盛大に吹き出す>
たぶん。
お部屋が暗くなると秒で眠りに落ちる習性を発揮してしまい、うっかり寝てしまってプラネタリウムを見逃してしまいました。
本能なので仕方がありません。
お名前を絶賛募集中とのことです。
「さい」・「なん」・「たん」の名前を推しておきました。
このまま居間でゆんたくして過ごし、年越しを迎えます。
幻の泡盛・泡波
そうそう、入手困難で「幻の泡盛」と言われる『泡波』を手に入れることができました!
小瓶は、集落にある共同売店で購入。
晩酌として中瓶をみんなでいただきました。
泡盛独特の香りはあまり無く、クセを感じない飲みやすい口あたりで美味しい。
泡盛独特の香りはあまり無く、クセを感じない飲みやすい口あたりで美味しい。
ほんのり甘みも感じます。
ただしアルコール度数が30度もあるので、普段5度のビールしか口にしない私は、水で割って控えめに嗜みました。
小瓶はお酒好きな方へのお土産用。
小瓶はお酒好きな方へのお土産用。
そういった年越しの催しもあったんですね。