2013-2014年越し 沖縄<6>  民宿 竹富島 大浜荘

2014/1/1

***  6日目  ***

【移動】波照間島→竹富島
【宿泊】民宿 竹富島 大浜荘

2014年、最初の一日。

南十字星を観測したくて、早起きをしました。
大晦日のお酒がまだ消化し切れていないようで、頭が重くて身体がだるい・・・。


波照間島の南十字星

88星座の中で最も小さな『南十字座』は、南半球の座標となる星です。

北半球に住む私たちにとっての『北極星』のような存在なのかな。
古く南半球を航海する際は、南十字座が南を示す目印だったそうです。

南の星なので、オーストラリア等の南半球では年中見ることができます。
が、日本でも沖縄本島以南の水平線を望む場所にて、期間限定で望むことができるとのこと。

なら、見たい!

見ることができるのは12〜6月の南中時間で、22:00〜24:00に観測できる4〜5月頃がベストシーズンのようです。

この日の南中時刻は、午前06:30。
その前後2時間は観測可能ですが、06:30を過ぎると空が明るくなり始める季節です。

狙いは南中時刻前。
その時間に、水平線付近に雲が無ければ見ることができるとのこと。
05:30に目覚めて、空を確認しました。

晴れてる!

同室の相方とミナミを叩き起こし、隣室のトチギとフクシマに声をかけ、五人でいそいそと繰り出しました。

海を見下ろす坂道のてっぺんを陣取ります。
空を見上げると、星がまたたいています。

ワクワクしながら水平線近くに目を転じると・・・

曇ってる!!!

しばらく待って薄っすらと雲が散ったものの、見える星はどれがどれだか分かりません。
カメラ初心者の私には星空を撮る技術もなく、早々に飽きてしまいました。

お宿へ戻ることにします。
他の四人は私が抜けた後も粘っていたようですが、見ることができたのかな。


2014年 波照間島の初日の出

元日、波照間島の日の出時間は07:27。

昨日の星空ツアー送迎バスで『初日の出バス』を運行すると聞きつけ、予約していました。
空が薄っすら明るくなり始める中、集落からバスに乗り込みます。


5分程走って着いた先は『高那崎』。
波照間島の南東に位置する日本最南の岬です。

ゴツゴツした岩肌が広がる岬で、日が昇るのを今か今かと待ちわびます。

07:27、日の出時間が訪れて空がだいぶ明るくなってきたものの、太陽の姿は見えません。
水平線付近には、またしても厚めの雲・・・。

日の出時間から10分程待ったところで、ようやく雲の合間から太陽が昇ってきました。

はいたい、てぃーだ!

雲間から覗く微妙さではありますが、なんとか太陽を拝むことが出来て何よりです。


初日の出バスに揺られて集落に戻ります。
あとはもう、支度をして波照間島を発つだけ。

だというのに、ここでやっと波照間島に広がる青空を望むことができました。
この天気の元で波照間島を探索してみたかったものです。


後ろ髪引かれる思いで、港に送ってくれるオーナーさんの車に乗り込み港へ。

楽しかったなぁ、波照間島。
また来たいなぁ、波照間島。

五人がそれぞれ感慨に耽っていると、オーナーさんから素敵な提案が。

「せっかくの青空なので、最後に   
ニシ浜に寄っていきましょうねー」


ニシ浜

波照間ブルー!!!
ようやく目にすることができました。

綺麗!静か!透明!

ここでシュノーケルをしてみたいものです。
いつかまたここに来てシュノーケルをしよう!

と、一人密かに決心している横で、「いつかまたここに来てシュノーケルをしよう!」と宣言している相方の声が聞こえてきました。

今のところ、まだ実現していません。

日本最南の有人島・波照間島。
本当に良いところでした。

また行きたい!
と、思うからには行きます。

今度は旦那と一緒に日本最南へ訪れたいな。
いっそパイパティローマにたどり着きたい。

再訪を誓って出発です。

バイバイ、波照間!

帰りも船の揺れに脅かされることなく、穏やかな眠りと共に航路を進みました。

ただいま、石垣!

ここで船を乗り換えて、竹富島へ向かいます。

が、ハプニング発生!

五人分の乗船券を購入したはずが、四枚しか手元にありません。
気がついたのは船に乗り込む直前。
仕方がない、一人分を買い直すことにします。

かこね「私が買ってくるから、みんなは先に船に乗って待ってて」

なんてヒーロー風を吹かせ、一人分の乗船券を買い足して桟橋に戻ると、タッチの差で既に竹富島行きの船が出港した後でした。

・・・置いていかれた!

四人は竹富島へ向かう船の上。
私一人が乗り遅れてしまいました。
でもまぁ、なんくるない。

竹富島行きの船は30分間隔で運行しています。
所要時間は僅か10分程の距離。
桟橋で時間を過ごし、一便後の船で向かいました。

さらば、石垣!


はいたい、竹富!

先に着いた四人から事情を聞いたお宿のオーナーさんが、港に迎えにきてくれていました。
四人に遅れ馳せながら、お宿に到着。


  民宿 竹富島 大浜荘 

ブーゲンビリアの門を抜けた先に、数棟の家屋が佇む民宿です。


一人旅向けの相部屋の他、バストイレ付きの個室もあり、バリエーションが豊かなお宿。

私たちは門をくぐった右手にある、個室用の家屋を利用しました。
トチギ&フクシマは、二人で一階の一室。
私と相方&ミナミは、三人で二階の一室。

窓からお庭を見渡せる、和室の角部屋でした。

お宿で一息ついてから、早速竹富島の散策に繰り出します。

の前に、日焼け止めを体に塗りたぐりました。
元日だというのに、気温は23度。

太陽が燦々と降り注ぎ、紫外線が煌々です。


周囲約9kmの小さな竹富島は、その昔に珊瑚の隆起で出来たとのことです。
島には急激な坂道は無く、平坦な印象。

島の中央に位置する集落の家々は石垣に囲まれた平屋で、屋根には赤瓦とシーサーが。

昔ながらの沖縄家屋を今に残し、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

珊瑚を細かく砕いた砂が撒かれた白い路は、雰囲気があり、歩いているだけで非日常を感じられました。


HaaYa nagomi-cafe

まずは、こちらでブランチです。
集落の中心にある素敵なお店。


竹富島一の展望を誇る『なごみの塔』を目の前に望む、眺めの良いカフェです。

長閑で素朴な島内に、こんなオシャレなお店があるなんて不思議な感じがしてしまいます。

女性陣はタコライス。
男性陣はカレーを注文しました。

お腹を空かせて待つこと、10分。
お料理はまだ運ばれてきません。

先を急ぐ旅でもないので、呑気におしゃべりをして過ごします。

更に待つこと、20分。
お料理はまだ運ばれてきません。

流石に遅いな・・・と思いましたが、焦ることなくおしゃべりをして過ごします。


そこから待つこと、30分。
お料理はまだ運ばれてきません。

注文をしてから、一時間は過ぎています。

もしや料理の注文が通ってなかったのかも?
と不安になってお店の方に声をかけたところ、

「すいません、
もうすぐ炊き上がりますので!」

あ、ご飯を炊くところからだったのね・・・。
なんて沖縄時間!

なんくる、なんくる。


炊きたてご飯のタコライス。
とても美味しかったです。

傍のカレーも、とても美味しそうでした。


水牛車観光

お腹が満たされたところで、五人で水牛車へ

島内では『新田観光』と『竹富観光センター』の二社が水牛車観光を運営しています。
新田観光は集落の西側ルート、竹富観光センターは集落の東側ルートをめぐるとのこと。

どちらも港間を送迎していますし、予約も不要なので気軽に利用することができます。

私たちは『新田観光』を利用しました。

10人程が乗れる荷台に案内人と一緒に乗り込み、竹富島のお話を聞きながらのんびり集落を散策します。


長閑な風景に癒される。


案内人が唄う『安里屋ゆんた』と三線の音に聞き惚れていると、乗車時間の30分はあっという間に過ぎてしまいました。


下車後はそのまま『新田観光』で自転車をレンタルして、島の散策へ繰り出します。

・・・五人バラバラで。

基本協調性が無く、興味もそれぞれ。
一人行動が気楽なメンバーです。


コンドイ浜

集落を抜けて、一番に訪れました。
白い砂浜が続き、青い海が広がる竹富島随一のビーチ。


ものすごい透明度です。


ひんやりとした海の水が気持ち良い。
これがしょっぱい海だなんて信じられません。


ここでしばらく、一休み。

浜辺に佇むミナミを発見しました。


干潮で顔を出した砂地を撮っているようです。

ひとしきり綺麗な海を堪能して次へ向かおうとしたところ、相方に遭遇しました。


協調性が無いと言いつつ、やっぱりみんなここを一番に訪れるのですね。


カイジ浜

星砂で知られる浜辺です。


砂浜に手を押し付け、手についた砂をよく見てみると、星形の可愛い砂が見つかります。

正確には、砂では無く有孔虫という単細胞生物の殻だそうですが・・・。
でもまぁ見た目が可愛いので、なんくるない。


七つ並べて北斗七星を作ってみました。
・・・今思えば、せっかくの八重山なので南十字星を作れば良かったなぁ。


アイヤル浜

訪れる人が少ない、穴場の浜辺です。


舗装されていない一本道をひたすら進んでたどり着くアプローチに、とてもワクワクしてしまう場所。

分かれ道がありますが、どちらに進んでも浜へ繋がっています。


ここで、一人でのんびりしようと思っていたのに・・・


トチギに先を越されていました。


悔しいので、離れた場所を陣取って、貝殻集めに勤しみます。


ここの浜辺は、島の西側にある『コンドイ浜』の反対側、島の東側に位置しています。
遠目に石垣島を望む立地。


島の外周道路から外れた舗装の無い道を進んだ先にあるので、訪れる人は少ないようです。
静かで癒される時間でした。



西桟橋

海の向こうに小浜島と西表島を望む場所。

もともとは竹富島の住民が西表島に渡る際の船着場だったそうですが、今では使われておらず、絶好の夕日スポットとして知られています。


海に続く一本道。
それだけでとても絵になりますね。

桟橋に付着した藻などを食べにくるのか、海を覗き込むと、魚の姿を目にすることもできる楽しい場所でした。


西日の時間が近づいてきたので、そろそろ集落へ戻ります。


郵便局も竹富仕様。
赤いポストが映えていて和みますね。


自転車を返しに戻って、五人全員が合流。
揃ってこちらに向かいました。


なごみの塔

竹富島一の展望を誇る高さ4.5mの塔です。
標高6mの丘の上に建っているので、合わせると10m超えの眺望。


高い建物が無い竹富島では、この高さがあれば島を一望することができます。


集落の先に緑が広がり、更に先には青い海。
電信柱さえ無ければ100年前も同じ風景だったのかなーと、不思議な気持ちになりました。

その名の通り、とても和む塔からの眺め。
なんですが、塔の階段は、全く和めません。

結構な急勾配で、横幅も狭く、両手で手すりを掴んでようやく昇れる程。


下りは更にデンジャーです。

正面を向くよりも後ろ向きで降りた方がまだ安全に思え、ハシゴを降りる時のようなスタイルで下へと下りました。


一旦お宿へ帰り、夕方の時間を過ごします。


お庭のテラスで一人ボーッと寛いでいたところ、同じお宿の宿泊者に話しかけられました。
その方は、一人で年末年始の沖縄旅をしていて、先ほどお宿に到着したばかりだそうです。

顔付きがどことなく沖縄の雰囲気だったので、本島かどこか別の島から来たのかな?と思いましたが、大阪から訪れたとのこと。

が、よくよく話を聞くと、お爺さんが慶良間諸島の阿嘉島の方とのことで、大阪から訪れたナニワ君も沖縄の血を継いでいるそうです。
どうりで!

人懐っこく話しやすいナニワ君、夜はみんなでゆんたくしましょうねー!と言葉を交わしてお部屋に戻りました。


窓から見える夕日が綺麗。

せっかくなので『西桟橋』か『なごみの塔』から眺めれば良かったかも・・・。

『民宿 竹富島 大浜荘』は、お願いすればお宿で夕食も朝食もいただくことが可能です。

が、私たちは食事をお願いしていなかったので、集落にあるお食事処へ向かいました。


数分歩いた先にあるお店の入口で、こちらに大きく手を振ってくる人物がいます。

誰だろう?

遠目なので顔が判別できません。
竹富島に知り合いは居ないはず・・・、と思って近づくと、先ほどお宿のお庭で出会ったナニワ君でした。

早くも再会です。


ナニワ君も、これから夜ごはんとのこと。
良かったらご一緒に!という流れで、メンバーが一人増え、六人でこちらのお店へ。


竹富島のお食事処 かにふ

島で一番のキャパを持つお店です。


お店の周りにはユニークなシーサーがたくさん並んでいて、見ているだけで愉快な気持ちになってきます。


元日でお休みのお店が多い中、ここは営業していてくれたので助かりました。


まずはオリオンビールで、あっり乾杯!


石垣牛の炙りサラダ。

これがもう絶品でした。
みんなで競うように食べたので、リピート注文してしまったほど。


この日は元日です。

お正月ということで、店内には振る舞い酒として四種類の泡盛が用意されていました。


みんなでちびちびと飲み、「利き泡盛」をしてみたものの・・・

かこね 「すっきりした味」
相方  「飲みやすい味」
ミナミ 「柔らかい味」
ナニワ 「甘みのある味」
フクシマ「後から辛みがくる味」
トチギ 「飲みやすい味」

泡盛を利き分ける感性なんて、残念ながら誰一人として持ち合わせていませんでした。
相方とトチギなんて、台詞すらかぶってるし。


ナニワも大概で、古くからの付き合いかと錯覚してしまう程、初対面とは思えない馴染み様。
良い出会いでした。


麩チャンプルー。

ふわっふわの麩とスパムの食感が良く、ビールが進む味でした。


軟骨ソーキ。

やわらかくて濃厚な味。
これもビールが進む一品です。


あぐー豚のソーセージ。

ぷりぷりでジューシー!
言わずもがな、ビールが進みます。


なんだっけ、これ?
覚えていませんがビールが進む味だったはず。
たぶん。

六人で美味しい沖縄料理とオリオンビールを大量消費し、お宿に帰ります。


お庭のテラスでは、お宿で夕食をいただいた他の宿泊者がオーナーさんを交えてゆんたくをしていました。


ゆんたく

ゆんたく=「おしゃべり」
沖縄言葉のひとつです。

沖縄の民宿やゲストハウスでは、夕食後のひと時に皆でゆんたくをすることも多いとのこと。
無理強いするものではなく、自然発生の集いで沖縄文化のひとつだそうです。

オーナーさんが泡盛を振舞ってくれたり、皆でお酒を持ち寄ったり、楽しく賑やかな時間。

私たちも買い出ししてきた品々を片手に席に着き、ご一緒させていただきました。


居合わせた縁の方々と交流するのは、大好き。
どこから来たか程度の自己紹介はし合いますが、堅苦しい雰囲気は一切なく、ゆるくて気楽で愉快な時間。

一人旅の方も多いので、初めてでも身構えることなく過ごせると思います。

沖縄が好き、沖縄に居るという共通点だけで、昔ながらの付き合いのように愉快なひと時を過ごすことができるものなんですね。

昼間に釣りに行ってきたという常連さんの戦利品のイカをオーナーさんが捌いてくれて、獲れたて沖縄海鮮魚のお刺身をいただきました。


美味しかった!

オーナーさんが三線を弾き始めると、自然とみんなで唄を口ずさみます。


楽しかった!

私たちは翌朝早起きの予定なので、そこそこで切り上げてお部屋に戻りました。

窓の向こうでは、まだまだゆんたくタイムが続いており、聞こえてくる三線の音や賑やかな声が心地良かったです。

2014年、素敵な元日となりました。


6日目、就寝。

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