2019年4月沖縄本島南部<4> 朝陽の宿 涼風・4
2019/04/14
*** 4日目 ***
【移動】南城/南風原/八重瀬
【宿泊】朝陽の宿 涼風
目が覚めて、聞こえてきたのは雨の音。
どうやら本格的に降っているようです。
どうやら本格的に降っているようです。
朝日を望みたかったのになぁ、残念・・・。
メインは、大好きなフーチャンプルー!
ターンムディンガクは田芋の田楽かな?
イメージするだけで、もう既に美味しい。
お陰でテンションが一気に上がりました。
楽しみ!
おきなわ食材の朝ごはん
メインのお皿の左下、月桃の葉の上に置かれた小皿の一品がターンムディンガクのようです。
イメージしていた田楽とは異なりました。
もしかしてディンガク=田楽ではないのかな?と思い、オーナーの奥様に尋ねてみたところ、ディンガク=田楽という言葉は合っているものの、これは甘く煮て濾したものなんですって。
よく分からないままなのですが、ターンムディンガクが美味しいということは分かりました。
沖縄の家庭料理を作れるようになりたいなぁ。
今度、ターンムをディンガクしてみようっと。
食後も止まずに降り続いている雨。
お部屋に戻り、ごろごろしながら思案します。
雨の日の過ごし方と言えば、読書や昼寝かな?
オーナーさんには、東洋一の鍾乳洞である『玉泉洞』に行くのはどうかとお勧めされました。
鍾乳洞なら、お天気に影響されないですしね。
その他に雨の日の過ごし方と言えば、買い物、本屋、カフェ、スパ、マッサージ、映画・・・
映画か!!
そういえば、観たいと思っていたものの、結局行けずに終わってしまった作品がありました。
沖縄ならば、まだ上映しているかも!
映画『洗骨』
沖縄本島から60kmの離島・粟国島を舞台に描く、沖縄出身の照屋年之監督による作品です。
照屋年之監督と言えば、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』をはじめ数々の沖縄作品に出演していて、俳優としても名演技を披露しています。
しかも本業はお笑い芸人だという多才っぷり。
『洗骨』は今年の2月に公開され、私が住む仙台では上映を終了してしまったのですが、地元の沖縄なら、上映している映画館があるかも。
期待をしつつ調べたところ、ありました!
本島では、まだ三ヶ所で上映しています。
その中で一番近い映画館は、南風原町。
『南風原』と書いて、はえばる。
なかなか難解な読み方ですよね。
早速支度を済ませて出発し、南風原町にある映画館『サザンプレックス』にやってきました。
全7スクリーンを擁するシネコンです。
駐車場も広く、お隣には大きめのイオンがあり、地元の方が多く利用している印象でした。
「洗骨」とは、土葬や風葬をしたご遺体を数年経過した後に、海水やお酒で洗い清める儀式。
洗骨したお骨は改めてお墓に埋葬するそうで、かつては琉球の島々を含め東南アジア等の広域で、この風習が行なわれていたとのことです。
その風習を軸に、家族や命、島の人、生活、様々な繋がりを描いている映画『洗骨』。
思わず声に出して笑ってしまうシーンがあるかと思えば、息がつまる感動についつい泣けるシーンもあり、とても見応えのある作品でした。
私が座っていた周りの席では地元の方と思われるご年配グループの方々が鑑賞していて、劇中の愉快なシーンではスクリーンに向かって突っ込みを入れていたり、上映中もお仲間同士で洗骨あるあるをお話しなさったりしていました。
そのウチナーグチのおしゃべりが、愉しくて温かく、とてもほっこりした気持ちになります。
映画館での鑑賞中は、おしゃべりは通常ご法度ですが、今回に限っては有りだと思えました。
映画の主題歌、古謝美佐子さんの名曲『童神』が流れると、周りのご年配グループの方々も気持ち良さそうに皆んなで一緒に歌っています。
それに紛れて、私も一緒に歌っちゃいました。
『童神』は三線のメロディーとウチナーグチがとても美しく響く、沖縄の優しい子守唄です。
大好きな一曲。
大好きな一曲。
今日ここで、この映画を観て良かったな。
大満足の時間を過ごすことができました。
最古のシーサー/富盛の石彫大獅子
映画館からの帰り道、南風原町のお隣に位置する八重瀬町にある「南の駅やえせ」に寄り道。
「南の駅やえせ」で紹介している八重瀬町の観光スポットを眺めていると、町内には古くからのシーサーが点在していることを知りました。
そういえば、以前旦那が「本島南部に沖縄最古のシーサーがいる!」と、騒いでいたような。
どうやら八重瀬町にいるみたいです。
折角なので、見に行ってみようっと。
高さ141cm/全長175cmの『富盛の石彫大獅子』は、標高92mの勢理城跡にあります。
『勢理城』と書いて、じりぐすく。
今から330年前の1689年に作られたシーサーだそうで、日本最古のシーサーとされ、石彫のシーサーとしては最大を誇っているんですって。
1689年当時、富盛村では相次ぐ度々の火災により、多くの被害と犠牲に見舞われたそうです。
ただし『富盛の石彫大獅子』は、正確には八重瀬岳の真正面ではなく、軸線を僅かに八重瀬岳の左側へずらした向きに設置されていました。
大獅子の体には、多数の穴が開いていました。
背中や右側はアメリカ軍による銃弾痕、正面や左側は日本軍による砲射撃痕が主とのこと。
火事から村を守る願いで設置された大獅子は優しい目のようにも見えますが、大戦の渦中を経て、なんだか無虚な目にも見えてしまいます。
八重瀬町のシーサーめぐり
沖縄を歩いていると、民家の屋根の上や門塀の上でたくさん目にする、家庭用の『家獅子』。
琉球王朝時代、王府に関わる場所や位の高い建物に権威の象徴として設置された『宮獅子』。
『村落獅子』は、集落を囲むように東西南北の四隅に設置されていることが多いんですって。
八重瀬町には富盛の他に、志多伯や東風平などの各地区に『村落獅子』が現存しているそう。
昨日訪れたカフェのお庭で様々なシーサーを見かけ、ちょうど興味を持っていたところですし、今日はこのままシーサーめぐりをしよう!
「南の駅やえせ」で、八重瀬町のシーサー情報とマップを入手していたので、早速出発です。
志多伯地区の南端に位置するシーサー。
前述した富盛集落に向かって鎮座しています。
さて、続いては東と北のシーサーを目指し志多伯地区をぐるぐると探索したのですが・・・。
見つけられませんでした。
残念。
志多伯地区には、東西南北の他に『夫婦獅子』と呼ばれるシーサーがあるそうなのですが、個人宅のお庭にあるとのことで、それも見れず。
諦めて、東風平地区のシーサー探しへ。
『東風平』と書いて、こちんだ。
これもまた難解な読み方ですよね。
東風平地区の北端に位置するシーサー。
続いては、伊覇のシーサー。
こちらは、小城のニーセー石。
『小城』と書いて、こぐすく。
『ニーセー』とはウチナーグチで「青年」という意味だそうで、『小城のニーセー石』は青年繁栄の守り神として鎮座しているんですって。
最後は、具志頭の面シーサー。
『具志頭』と書いて、ぐしかみ。
ここは、一番最初に立ち寄った『南の駅やえせ』の駐車場から、歩いてほんの数分の場所。
シーサーめぐり、楽しかった!
朝陽の宿 涼風で夕涼み
夕方前にお宿へ帰って、テラスでひと休み。
今回は、素敵な出会いがあったり、興味を抱いていることにどっぷり浸ったり、一人旅ならではの楽しみを存分に味わうことができました。
今旅最後の夜ごはんも、存分に味わいたい!
お宿の吹き抜けテラスで呼んだタクシーを待っていると、一組のカップルがやってきました。
オーストラリアから旅行に来ていて、昨日から『朝陽の宿 涼風』に泊まっていたんですって。
Hello!
ハ、ハロー
カタコトの英語でゆんたくを楽しみます。
嬉しいことにお二人とも日本が大好きで、特に日本語に興味を抱いているそう。
好きな言葉は「キラキラ」「さらさら」「ゴトゴト」「ぱたぱた」という畳語とのことです。
他に何か教えてと言うので、ウチナーンチュでもないのに得意になって、「チムドンドン」と「アチコーコー」を教えてあげちゃいました。
「チムドンドン」は、沖縄の言葉で「胸や心臓がドキドキする」というような意味ですよね。
「アチコーコー」は「熱々の食べ物」の意味。
チムドンドン
ドンドン
アチコーコー
コーコー
「チム」と「アチ」は伝わりませんでした。
カフェテラス1663
さて。
沖縄の言葉で「青」は、オールーと言うそう。
高台に建つ店内から中城湾を見渡しつつ、地の食材を楽しむことができるお店なんですって。
が、今日は夜の営業はお休みでした・・・。
残念。
「全席オーシャンビュー」という言葉に惹かれて、そちらのお店に入ってみることにします。
雰囲気も気になるし、お料理も気になるし。
店名は『カフェテラス1663』ですって。
1663はどういう意味なのかな。
ディナーメニューはコースがメインのようで、沖縄食材を用いたメニューも幾つかあります。
まずはオリオンビールで、ぼっちカリー!
洒落たグラスでオリオン感が無いのが残念。
そして運ばれてきた、アミューズブッシュ。
グラスに入った緑のお料理、なんだっけなぁ。
色的にゴーヤかアーサか海ぶどう?
色的にゴーヤかアーサか海ぶどう?
続いて運ばれてきたのは、オマール料理。
これがまた絶品!
美味しすぎて秒で平らげてしまいました。
こちらは、鰆のサフランソース。
これもまた絶品!
『カフェテラス1663』のシェフ兼オーナーさんは、東京で修行をした後に、オーストラリアとフランスで更に修行し、帰国後は沖縄本島南部にある百名伽藍でお料理の腕を振るっていた経歴をお持ちなんですって。
メインの県産和牛も言わずもがな。
タクシーを呼んでいただき、待っている間にオーナーさんとしばしゆんたくタイム。
『カフェテラス1663』は、昨年オープンしたばかりとのことで、「1663」はこのお店がある住所の番地なんですって。
ディナーの時間帯は本来予約制で営業しているとこのとで、今日は他に予約をしていたお客さんがいたので飛び込みで入店できたようです。
ここはまた絶対訪れたいな。
心底美味しいお料理でした。
大満足でお店を後にして、お宿へ帰ります。
をしていると、オリオン片手にお宿のオーナーさんが現れて、一緒にゆんたくタイムに突入。
『朝陽の宿 涼風』が掲載されているJTAの機内誌「Coralway」も読ませていただきました。
『朝陽の宿 涼風』を選んで良かった。
4日目、就寝。
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